2016年07月06日

オカルト商品

 ちょっと時間が経ってしまい恐縮している所ですが、とある方から怪しげなアイテムを頂きました。何でもクーラントの腐敗を遅らせる効果があるのだとか。ただし腐ってからでは手遅れとの事。ん〜〜、それだと効果が有ったかどうか、確認のしようが無い気がしますね。

 物はこちらです↓

HYGIENE60-1.jpg
<図1> 多分こっちが表
HYGIENE60-2.jpg
<図2> そして多分こっちが裏

 一体コレは何でしょうね?

 まぁ正直な所、事前にオカルトアイテムだと聞いていたので、渦巻きの絵とかが送られてきたらどうしようとか考えて身構えていましたから、とりあえずそっち系ではなかったので安心しました。

 ぱっと見はただアルミの板を曲げただけにしか見えませんが、本当にこんなのが腐敗防止に役立つのでしょうか。

 親切にも説明書きが付属していたので読んで見ましたが、基本的な使い方は付属のネットに入れてクーラントタンクの中に吊るしておけば良いらしいです。またヌメリなどが付着すると効果が弱まるので定期的に取り出してゴシゴシ洗い落とすようにとの事。ネットはそのヌメリをこそげ落とすように硬めに拵えてあるそうです。

 僕素人なのでよく分かりませんが、ネットだと余計にヌメリが付きやすい様な気がするのですが、そんな事は無いのでしょうか?

 細かい事は抜きにしても、一体どういった理屈で防腐効果を発揮するのかは気になります。幸いな事に商品名らしき物が刻印されているので、何か情報が無いか探してみました。

 するとGHAテクノロジーなる会社が見つかりました。色合い的に多分ビンゴでしょう。

 そこに『GHAアルマイト(機能性アルマイト)とは』というページが有ったので読んでみた所、どうやら硬質アルマイトの皮膜中に銀を析出させた物だという事が分かりました。

 銀や銅は古来より殺菌・抗菌作用がある事が知られていますが、それを利用しているっぽいですね。

 原理が分かると今度は類似商品もあるのかちょっと気になりますよね。そこで幾つか探してみた所、まず銀析出アルマイトという所ではメタルコートなどが見つかりました。

 また銀イオンや銅イオンを利用したクーラントの腐敗防止商品はそれこそ無数に見つかりますので適当に取り上げてみますと

 大層な装置だったり凝った作りをしている物が多いですね。それに比べて我らが GHA HYGIENE 60 の実に簡素な事...率直に言ってもう少し何とか出来無かったのでしょうか。もっと表面積を増やすとか。

 でもよく考えてみると、これだけシンプルな形でライバル達と同等の効果があるなら、その方がよっぽど凄い事なのではないでしょうか?

 よくよく見るとタンクのスラッジを掻き出すのにも役立ちそうな絶妙な曲げ加減といい、意味不明ながら知的な雰囲気を醸し出している名称といい、細部に製作者のセンスを感じさせます。洗練されたデザインというのはこう言う物を言うのでしょうね。

 そんな訳で競合製品などの情報を収集していた所、偶然にもこんなページを発見しました。

 マシニングセンターの切削水用殺菌”ハイジーン銀イオン棒TM”

 これはどういう事でしょうか。もう製造元は無くなっていると聞いていたのに、そこに写っている物はちょっと汚い色してますがそっくりな形をしています。こんなエレガントなフォルムはそうそう辿り着ける物とは思えません。

 そして決定的なのがこの文言。

以前は「ハイジーン60」というシリーズを販売して、殺菌効力という点でかなりのご好評をいただきましたが、販売戦略など関係で販売を集中できすに挫折してしまいました。そのために、今回の「ハイジーン銀イオン棒」は「ハイジーン60」の機能を100000倍高めることに成功し、より強力に殺菌する機能を持たせて、戦略的に販売する予定です。

 まさかの後継商品発見です。しかしそれ以上にショックを受けたのは、後継製品のその威力。何と100000倍だそうです。桁がよく分かりません。

 仮にHYGIENE 60が投入から1週間くらいで効果を実感出来るくらいの効力だとすると、ハイジーン銀イオン棒なら僅か6秒で効く計算になります。確かにそれは“凄い”。

 しかし1点だけ腑に落ちない所があります。それはこの名称。HYGIENE 60という神秘的な響きから一転、ハイジーン銀イオン棒™ですよ!?。誰ですかこんなダサい名前考えたの。これは絶対違う人です。HYGIENE 60を考えた人がこんな名前を付けるわけがありません。

 しかし悔しいですがこの銀イオン棒、気になって仕方がありません。これはやっぱり入手するしか無いでしょうか。

弊害は無いのか

 所でエマルジョンのクーラントにとって金属イオンは無害とは言えません。特に問題視されるのはイオン化傾向の高いマグネシウムやアルミニウムとの事ですが、銀や銅はそれと対極に位置しますから問題は無いのでしょうか?実際に銀イオンや銅イオンを利用した商品がこれだけあるのですからきっと問題は無いのだと思いますが、やや心配な所ではあります。

 そういった事をいくつかのクーラントメーカーの方に伺った所、少なくとも銅については無害では無いとのお話。実際銅合金ばかり加工している所でクーラントの変質(乳化破壊)が起きる事は珍しく無いそうです。一方銀に関しては普通の加工現場で銀イオンが大量に溶出するような場面が無いので、知見が無いというのが正直な所だそうです。


 そんな訳で GHA HYGINE 60 は2台の機械に投入して約1月経ちますが、正直言って効果が有ったのか無かったのか良く分かりません。それでも何となく匂いは1ヶ月前より気にならなくなった気がしますので、それなりのプラシーボ効果は発揮しているようです。

タグ:クーラント

posted by antec at 21:07 | Comment(2) | TrackBack(0) | 日記・雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月02日

Thread Proのバグ

 さっきふとOSGさんのウェブサイトを見ていたら、昨日の日付でまたThread Proがv2.01へとバージョンアップしていました。

 そう言えば3月頃だったか、Rc1/4とG1/4の管用ねじを加工する時にRPRGが変だったような気がしたので、そこらは直ったのかな?と思って早速ダウンロードしてみましたが、変わっていませんでした。

ThreadPro_G1.png
<図1> ねじの種類の選択:G1/4(強調筆者)
ThreadPro_G2.png
<図2> 出力されたプログラム(強調筆者)

 呼び径φ10のWX-PNCを使って、RPRG=3.750 というのはどう考えてもおかしいよね。

 また以前指摘した大径細目ねじのRPRGがおかしいという問題や、おねじの公差域クラスが間違っているという奴も未だに修正されていませんでした。

 スレッドミルを作っているメーカーは数多あれど、“RPRG”を表示しているメーカーはまだ少ないと思います。有ってもせいぜいケースやシャンクに標すのみ。

 何度も書きますが、スレッドミルでのめねじ加工では「干渉」の影響があるので、工具径補正値は加工するねじのサイズに応じて変える必要があります。尤も管用ねじでは決まったサイズしか加工しないのであまり関係ありませんが。

 そんな中で、加工するねじのサイズと狙いの有効径に合わせて適切な工具径補正値を算出してくれるツールは、Thread Proの他に無いんじゃないかと思うわけですが、こういう所でバグがあるのは実に勿体無いと思います。

 早く直してくれないかなぁ...

追記 2016.10.02

2016.09.16付けでVer.2.05へとバージョンアップし、管用ねじのバグが治った模様(未確認)。


posted by antec at 14:45 | Comment(1) | TrackBack(0) | ねじ切り | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月29日

研修会参加

 昨日ですが工具商社さんの案内でお昼を頂戴した後に大昭和精機さんとイマオさんのコラボレーションセミナー、更にその帰りに京セラさんの技術講習会(お弁当付き)へと参加して来ました。勿論タダ飯目当てで行った訳では無いですよ?

 BIG+IMAOの方は「生産性向上」をテーマとしたITソリューションの紹介がメインでしたが、内容は端折ります。決して興味が無い訳では御座いません。

 京セラさんの技術講習会は旋削加工における2つの課題、「仕上面粗度」と「切屑処理」を取り上げて、その解決方法を紹介してくれる物でした。

 専門用語が当たり前の様に登場しますが一々説明はありませんでしたので、ある程度加工経験のある中級者を対象としている様でした。内容としては基本的な事柄が多いのでベテラン技術者であればそれ程目新しい事は無かったかと思います。

 然しながら非常に分かりやすく纏まっていた事と、所々にちょっと面白い解決方法などの紹介もあって、夕食を頂いた後のともすれば眠たくなる時間にも関わらず、夢中になって聴き込んでしまいました。

 私もそろそろお腹が出っ張ってきた世代ですので、若手への指導も責任をもって務めて行かねばなりません。頂いた資料等はそういった場面で是非活用させて頂きたいと思います。

 どうもご馳走様でした( ̄ーΑ ̄)


posted by antec at 20:23 | Comment(2) | TrackBack(0) | 日記・雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする