2018年04月14日

SUS303嫌い

 個人的には凄く下らない理由でSUS303が嫌い。何となく削ると安っぽく仕上がるから。

 その点SUS304の方があまり気にせず加工しても綺麗に仕上がるし、耐食性も303の様な心配は要らないし、材料の入手性だって良いし、どっちでも良いんなら素直に304にしとこうよって思う。

 あくまで個人の感想ですが。

 さて先日その嫌いなSUS303を加工していたのですが、SUS仕上げ用のインサートが殆ど在庫が無かったので、どうせなら何かかっこいい刃物買いたいなぁと思っていくつかカタログ見ていたのですが、CNGGでノーズR0.2くらいのキレっキレなやつってあんまり無いんですよね。そんな希少なラインナップの中で良さそうなのが京セラに有ったので買ってみました。

 これがなかなかに良い。仕上がり具合がとてもSUS303には見えない。

 これでちょっとは303嫌いも克服出来るかな?

 こいうシャープエッジなのは京セラかNTK、あとアプリテックってパターンが多いけど他に良いメーカーあるかな?

タグ:工具

posted by antec at 16:21 | Comment(2) | 旋盤 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月11日

斜めに穴を空ける方法

 複合旋盤でちょっと深いH7公差の穴を空けていますが、普通に空けたら直角度がアウトになってしまいました。B軸で振れる側に曲がるならまだ良いのですが、それと直行する側に曲がっているようです。

 曲がり方はバラバラではなく、曲がる方向もその量もほぼ一定なので機械的な問題なんでしょうか。機械の静的精度を見る限りではそんなにずれては居ないようなのですが不思議ですね。

 まぁとにかく再現性があるなら何とか出来るんじゃないかという事で、どうにか穴を斜めに空ける方法を考えました。かなり昔、JIMTOFか何かで大胆な方法で斜めに穴を空けている風景(*1)を思い出しまして。

ごく一般的なツイストドリルは曲げ剛性が高くないので簡単に曲がります。従いましてセンタ穴の位置とドリルの心をずらしてやれば、センタ穴に倣ってドリルは曲がり、傾いた穴が空くだろうという単純な理屈です。つまりこんな感じ。

(CENTER DRILL)
...
G0X150.Y0Z10.
G99G83Z-2.R-9.F0.03P100
G28U0V0W0B90.
...

(DRILL)
...
G0X150.Y0.01Z10.
G99G83Z-104.R-9.F0.05Q2000
G28U0V0W0B90.

 結構良い感じになりました。

 こんな事しなくてもY軸側でB軸振って穴あけりゃいいじゃねぇかという話もあろうかと思いますが、Y軸ストロークの関係でそちら側には届かなかったりする事情が有るとか無いとか。

注記

*1 その時見た物とはちょっと違う気がするけど、確かこんな感じでもみ付けてから頭振って斜めに穴空けとりました。

タグ:複合旋盤

posted by antec at 09:47 | Comment(4) | TrackBack(0) | 旋盤 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月17日

ちょっと期待外れ

Beyond_Blast1.jpg
 結構前に取り上げたKennametalのBeyond BLAST™。JIMTOF 2010ではフライス工具の方しか見れなかったので旋削工具がどのような方式になってるのか興味があったんだけど、気が付いたらカタログ出てた。

 ここにあるA-10-02469_Innovations 2012 (metric)(PDF 35MB)のTurningページ(PDF 12MB)から拝借すると本体はこんな感じ。
Beyond_Blast_Body.png

 どうやら専用インサートを使う方式の様だ。残念。
Beyond_Blast_Insert_CN.png

 まぁKennametalだからチップ自身はそう悪くは無いんだろうけど。ん〜でもやっぱISOチップが使えないのは痛いよなぁ。つかチップ材種がまだS種用しか無いっていうのもなぁ。やっぱサンドビックかなぁ。とか思う次第。

 何となく低圧の時はこっちの方が有効そうな気がするけど実際はどうなのかなぁ。誰かサンドビックとセコとケナメタルの三つ巴対決とかやってくんないかなぁ。

 え?イスカル?


 う〜んと、あれかっこ悪いから要らない。

posted by antec at 21:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | 旋盤 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月23日

内径用ジェットストリーム

 以前にも取り上げましたが高圧クーラントを切屑処理に活用しようという目的で自作ホルダなど作っておりますが、ボーリングバー(φ12〜20)についても何とかしたいなぁと思っております。手持ちのボーリングバーはほとんどが油穴付きの物を使っていますが、これがまたからっきし役立たずなんですよね。まぁクーラントは確かに外掛けよりはいい感じに掛かってる気がするのでからっきしと言うのは少し言い過ぎですが、それで切屑処理が劇的に改善されるわけじゃ無いのが難点です。

 その主たる原因はやはり高圧クーラントの力を活かしきれていないのだろうと推測します。今度また機会があったらここに載せようと思いますけど、外径用の自作ホルダでは大体3MPaくらいから切屑の形状に明らかな違いが出てきます。これと同じように、切屑目がけてピンポイントにクーラントを当てる事が出来れば内径加工時の切屑処理もかなり改善されると思うんですよ。

 市販の物を探してみてもSECOにしろSandvikにしろ、内径バイトでもネガチップを使う大径ホルダにしか無いっぽいです。そしてやっぱりCAPT仕様だったり。

 これはもう作る他無いって事ですね。

 そんな訳でとりあえず手持ちのバイトで一番よく使うCCxx09T3用で大まかに絵描いてみたものの、肝心の切屑逃し溝をどんな風にしようかが一番の悩みどころな訳でして。
SCLCR.png

 まぁその、タンガロイと京セラを混ぜたような形になりましたが一応これには訳があって、強度計算しながら剛性に影響無さそうな所を削っていったらこんな具合になっちゃったんです。このあたりはタンガロイのストリームジェットバーのカタログにあるFEM画像とほぼ同じ傾向。売る訳じゃ無いから良いよね?

 面白半分で御影石のテクスチャ貼ってレンダリングしてみたものの、座面の逃し部分にヒビが入ってるみたいに見えるてちょっと残念な感じ。で、実際に使ってて折れたりなんかすると泣くに泣けないのですが、考えようによっては万が一ぶつけた時などは適度に靭性があって折れなかったりすると、それはそれでツール軸側のダメージがでかいので一層の事ポッキリ逝ってくれた方が機械には優しいのかも。ならば高温強度もあるSKHで作るべきか。実際にそんな事してるメーカーも有るには有るし。なんて事を考えながらも流石にSKHは高いのでSKD辺りで行こうかなぁ。靭性と高温強度(といってもそこまで温度上がらない筈ですが)考えるとSKD61ですが、今回は取り敢えずSKD11系でHRC58〜60くらいにしてみよう。
 あと表面処理はカニフロン?でも近所のメッキ屋さんだと密着性に難有りでちょっと考えもの。まぁこっちは追々で。

 正直言って私、自分で使う工具作ってる時が一番楽しいです。はい。

posted by antec at 00:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | 旋盤 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月28日

高圧クーラント

 高圧クーラントは工具寿命や切屑処理において様々な効果があると言われています。私が使っている複合旋盤も7MPaのセンタースルーを備えているのでよくお世話になっています。特に小径ドリルの深穴加工ではこれが無いと能率がもの凄く低下してしまうので必需品ですが、他にも旋削の仕上げ加工におて大変に重宝しています。

 高圧ジェットのクーラントシステムと言えばあれですね、SandvikのコロターンHP。そう、これ使ってみたかったんですよ。でも残念な事にうちの機械はCAPTじゃないので付きません。他にはと言うとSeco ToolsのJetStream Tooling等もありますが、これも純正ホルダを改造しないと接続できません。

 そんな訳でして、自分で作りました。名づけてジェットクランプホルダ。ダブルクランプ+高圧ジェットノズルという方式です。見た目ゴツいのが少々恥ずかしいですが、ホルダも極力短くして剛性を高め、インサートのクランプ強度も従来の(ツーアクション式の)ダブルクランプと同等、それでいて新型ダブルクランプの様にワンアクションでインサート交換が出来、再現性も高いという優れモノです。
 ホルダの全長は75mmですが45度に傾けて使用する事で最大加工径は無制限(干渉無し)になっています。また勝手の無い両面使いですからノーズRの半分以下の切込み量の場合メインスピンドル側とサブスピンドル側で違う勝手のコーナーを使うとあたかもコーナー数が倍増したかのような効果が得られます。複合旋盤ならではの使い方じゃないかと思っていますが如何でしょうか。
KM40XTS-DCLNN12.jpg

 切れ刃の直ぐ近傍から高圧噴射されるクーラントの威力はなかなかのもので、ブレーカの効かない微小切込み領域でもプチプチと切屑を切断してくれます。これがなかなかに調子良い。

 勿論微小切込み領域で切屑処理性を高めたブレーカも各社から発売されていますが、どうしてもこういったブレーカは切削抵抗が大きくなりますから(無理矢理に切屑をカールさせるため致し方無い事ですが)私はあまり好きではありません。G級の研ぎ付けブレーカのように切れ味重視の流れるような切屑を出すタイプの方が切削抵抗が少なく、やべ、ちょっと太かった。あと0.005といった微小切込みでもちゃんと追い込めるので大好きです。所がこの手のブレーカの場合、切屑を分断するという考えは無く、決まった方向にスムーズに流すように設計されていますが、外掛けのクーラントがその切屑の流れを逆に阻害する事もあって厄介です。

 元々KMのバイトホルダには高圧センタースルーのノズルが付いていましたが、これが勢いの割に役立たずなんです。最初のうちはそんなモノだと思っていましたが、コロターンHPを見たとき、これはノズルが悪いんだという事に気付きました。遠くから拡散して噴射していては折角の高圧クーラントもその力の大半を撒き散らしているだけで、切屑やスクイ面にあまり効果的に機能して居なかったようです。勿体無いですね。

 自作したジェットクランプホルダのノズルは切れ刃の極近傍から噴射するので、切屑に対してクーラントの持つ力を最大限に利用できます。これによって今までどうにも処理出来なかったヒョロヒョロの切屑や、粘いニッケル基合金やアルミの切屑もかなり上手く処理できるようになりました。切屑がクーラントの力で処理できるとブレーカに頼らずに済むので、ゆったりとした低抵抗なインサートでもトラブル無く加工できる点は他には無い利点ではないでしょうか。

 勿論最初から上手く行ったわけではありません。ノズルの狙う位置や穴径、クランプ駒のデザインなど最初に作ったモノは完全に失敗作でした。それでも何とか完成度が高まってくると改めて高圧クーラントの威力を思い知らされました。と同時に高圧クーラントを活かす事の難しさも痛感した次第です。

 そんな訳でして、もし高圧クーラントを利用出来る環境にあれば是非ともおススメしたい訳です。勿論自分で作るとなると結構手間ですから、市販のモノの中で利用できる物があればそれに越したことはありません。といっても性能の方は私自身で確認していませんから、実際の所どうなのかは保証の限りではありませんが、私のような素人が見よう見真似で作った物よりは確実なのではないでしょうか。



 尚、Dorian Toolだけは日本国内では購入ルートが無いと思います。また国内メーカーで同様の物が無いっぽいんですが、どこかで作ってくれないんでしょうか?HSK-Tのツーリングだと競合メーカーが居なくて良いんじゃないでしょうか。HSK-T自体売れてるのか知りませんが。
 あとKennametalのBeyond Blastは今年のIMTSとJIMTOFで発表されたばかりの製品で、まだちゃんとしたカタログが公開されていません。製品が発売されているのかすら不明なので工具屋さんを通じて問い合せて頂いていますが未だ返事無しの状態です。

追記

 ちょっとコンセプトが違うので同列に並べるのも問題がありそうですが、近傍からのクーラント噴射という点でフジBCさんの製品もありかな?と思ったので載せてみました。まぁあちらは高圧クーラントを考えているわけではなく、MQLによるセミドライ加工をより効果的に働かせる為の物なので、高圧クーラントを繋いだ所で同様(切屑処理性)の効果が出るかどうかは定かではありませんが。

追記 2013.02

 リンク切れを修正しました。あとこっちの記事で取り上げたFETTEのPOINT-BLANKも折角なので表に入れておきました。

 それにしても国内メーカーからはこういったコンセプトのツーリングが一向に出てこないですね。上に載せた海外メーカーでさえまだ充実しているとは言いがたい状況の様ですが。近所の加工屋さんが新しく入れる複合旋盤のツーリングで、折角だから高圧クーラント対応の物にしようと思ったが、いざ実際に探してみると思うようなサイズの物が無いとボヤいていました。

posted by antec at 18:47 | Comment(0) | TrackBack(0) | 旋盤 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする