Top工具>NACHIの罠

2016年03月05日

NACHIの罠

 コーナーR1.5で深さ30とかの加工があって、どうしようかなぁと思ったけど、前々から気になっていたのでNACHIのDLC-VL(PDF 1,906KB)を使ってみようと思い、ロングネックショート刃の物を買ってみた。DLCVLLS4030-1.5D。有効長5Dなので15mmしかなく、延長する必要があるけど。

 何となく初めて使う工具なので工具外径が実際どれくらいあるのかな〜?と思って測って見たらφ3.001とか...???

 カタログ確認したら、刃径公差±0.008(φ3以下、φ4〜φ12が±0.01、φ12より上は±0.015)となってた。

追記 2016/3/5

当初公差の記載を誤っていたので訂正しました。

 罠かよ!

 NACHIってみんなこうなのか?と思って主要な物を確認してみた所、他にも幾つか罠を発見した。

 おいおい、ラフィングでプラスとかありなのかよ、と思ったけど、もしかして僕の常識が間違ってるんだろうか...


 この仕事やってると先入観・思い込みで痛い失敗をやらかす事がある。エンドミルの刃径についても、超硬は普通はマイナス公差なのでとりあえず加工してみてから補正すりゃいいやなんていう横着な事してると、うっかり寸法外す事があるかも知れない。工具自体はマイナスでもチャックで振れてる事も無くは無いわけだし。

 “事前の確認を怠ったが為にやらかす”という事象を無くすべく、常に確認する癖を付けさせるための、これはNACHIの啓蒙活動なのかも知れない。


追記 2016/3/5, 2016/3/7

 ラフィングの外径公差について他のメーカーのもどうなってるのかちょっと確認してみた所、例えばOSGのサイレントラフィングWXLのラフィングもハイス製の物は刃径公差が±でした(超硬はマイナス公差)。

 昔よく使ってたVPのラフィングは公差の記載無し。記憶ではマイナス気味だったような気がするが...

 三菱マテリアルのラフィングはハイス・超硬共に公差記載無し。

 三興製作所のハイスラフィングも公差記載無し。超硬ラフィングはマイナス公差。

 ミスミのハイスラフィングは±公差。超硬ラフィングはTSCシリーズの2/3(全部ではない)が±公差。それ以外はマイナス公差。

 三菱日立ツールのATラフィングはマイナス公差。ATスーパーカットはプラス公差。

 こうしてみると、各社様々。自分がよく使っていた物がたまたまマイナス公差の物が多かっただけで、±公差やプラス公差の物も決して非常識では無いらしい。

 やはり自分の常識、世間の非常識という物がまだまだ沢山ありそうだ。

タグ:工具 Endmill
posted by antec at 08:54 | Comment(3) | TrackBack(0) | 工具 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
超硬エンドミルのシャンクはマイナス公差(NACHIはh6表記)なので+になる要因はコーティングしかない気がするけど、DLCコーティングはそんなに付くのかな?
Posted by 初心者 at 2016年03月05日 20:29
普通切削工具用のDLCだと1〜2μmくらいの物が多いと思いますが、NACHIの黒いDLCはあれらとは違うんですかね?
調べてみてもはっきりと載っている物が見つかりませんが、
コーティングガイド http://www.nachi-fujikoshi.co.jp/web/pdf/5401-4.pdf
には1〜4μmとあります。

またこちらの技報には
https://www.nachi-fujikoshi.co.jp/tec/pdf/01a1.pdf
“アルミニウム合金の「ドライ加工」用コーティング膜としてMe-DLC膜を開発した”とあり、比較の表の中に傾斜組成Me-DLC膜の膜厚〜5μmとあります。

ピンオンディスク試験の結果から切削工具への適用という流れで書かれているので、多分DLC膜の種類としてはそれなんだと思います。だとするとコーティングガイドにある1〜4μmというのがNACHIのDLCミルシリーズの膜厚になるんではないでしょうか。

h6の素材径に片肉で4μm載ると確かにプラスになり得ますが、それだけが理由ではないかも。

NACHIにはアンダーシャンクのサイズが他のメーカーと比べて豊富ですが、そういうのはセンターレス丸棒から作っていないと思いますので。
Posted by antec at 2016年03月05日 21:39
使ってみた。
性能はまずまず、狙った通りビビらなくていい感じ。
但しNACHIのDLCはあまり好かんなー。
この辺は以前のDLCSLTの頃からあまり変わらないのかな。

希望を言えば同等のアルミ用ロングネック防振型エンドミルを日立か京セラが出して欲しい。
何だかんだ言ってもDLCはやっぱりSDが良いと思うし、最近の京セラの超硬ソリッドエンドミルはなかなか良い感じに思えるから。それに京セラも新しくDLCをラインナップしてきてるので、まだ使っていないけどちょっと期待したいし。
http://www.kyocera.co.jp/prdct/tool/product/diamond/pdl025/
Posted by antec at 2016年03月07日 12:29
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック