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2015年01月09日

適切な刃数とae

 お久しぶりです。だいぶ閑散としてきましたが皆様如何お過ごしだったでしょうか。

 唐突ですがスパイラルエンドミルにおいて軸方向の適切な切込み量はACPを基準に設定すれば良い事は以前に書きましたが、ではそういうのが出来ない時にはどうしたら良いんでしょうか。例えば加工深さが浅い時とかスローアウェイの工具を使う時などはACPを1に近づける事が不可能ですよね。その場合、他の部分で調整する事は出来るんでしょうか。

 半径方向の切込み量が小さい時には、工具のどの刃も被削材に触れずに空転している時間が生まれます。こういう時の切削音は叩くような感じになってあまり良くないのは何となく分かりますよね。では切削幅を増やしていって常にどれかの刃が削りっぱなしになるようにすると、実際に負荷変動は抑えられるのでしょうか?

 こういうのは一応昔からフライスの教科書にはフェースミルを題材にして「同時切れ刃数」がどうのこうのという内容の事が書かれておりまして、まぁ要するにそれです。

 具体的に何がしたいかというと、工具が一回転する間に受ける切削抵抗の変動がどんなもんなんだかを可視化し、それが刃数や切削幅でどう変化するのか比較し、変動の少ない条件を探してみようという事です。切削抵抗の変動幅が少ない方が加工が安定するだろうという、至極単純な理由からです。

 ゆくゆくはねじれ角等も考慮してエンドミル系の工具全般をカバーしたい所ですが、とりあえず面倒臭かったので一旦それは置いておきます。高送りカッタなどであれば特に問題は無いと思いますし。

想定モデル

  • 刃先に掛かる接線方向の力は「切屑断面積×比切削抵抗」だろう。
  • ねじれ角を無視すれば、切屑断面積は「軸方向切込量×切屑厚み」だろう。
  • 比切削抵抗は切屑厚みが変化すると変わるらしいので(*1)、一応それも考慮する。
  • 同時切れ刃数が2以上となった場合にはそれぞれの刃に掛かる力を総合する。

 こんな感じの事を考えて、とりあえず5°刻みくらいで計算して、切削している刃の分だけ足してみればグラフ化出来んじゃね?と考えました。

 刃数はよく使いそうな2〜6枚刃として、径方向の切込み量を変化させながら、それぞれの切削抵抗の変動の仕方を見比べてみようかなという事で描いて並べたグラフが次のものです。

HighFeed_CuttingForce_Graph.gif
図1 負荷変動の様子(想像)

 ちょっと紙面の都合でアニメGIFにしてしまったので環境によっては見辛いかも知れませんがごめんなさい。詳しく見たい時にはGiamとか使って必要なコマだけじっくり眺めて下さい。

 一応比較的負荷変動の少ない所というのは無くは無さそうですが、スパイラルエンドミルで丁度いいACPにした時の様な訳には行かなさそうですね。

 まぁちゃんと確認していないのであまり鵜呑みにはしないように。

posted by antec at 23:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | 加工理論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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