2018年02月28日

泡立たないクーラント

 その昔とあるクーラントの匂いについて自分の率直な感想を述べたらちょっとダメージが大きかったようで、その事について未だに言われてしまいます。発言には気をつけないといけませんね。

 それでもそのメーカーさんが偉いなぁと思うのは、そういう事書いてしまったのにも関わらず、未だにあれこれ相談に乗ってくれてサンプルやら何やら提供してくれたり、年末にはちょっと飾るのが恥ずかしくなる様なカレンダーを持ってきてくれたりするのです。

 そろそろたまには良いことも書いてあげたいなぁとは思うのですが、何かそこまで感動する様な物に出会えなくって。最初はお!っと思っても1〜2ヶ月すると様子が変わって来たりして。

 なので本当はもう少し様子をみたい気持ちで一杯なんだけど、でもまぁこれはちょっと今までに無い感じだし、この性能が劣化する様子も無いので載せても良いかなぁとか思った物をご紹介します。

 弊社には泡に関してこれでもかというくらいトラブる機械が1台あります。これまで様々なクーラントを試して来ましたが、高圧クーラント対応を謳う物でもこの機械で消泡剤無しにずっと使ってこれた物は1つしかありませんでした(因みにその唯一のクーラントは廃番でもうありません)。そんな機械でも今回のやつは全く消泡剤を必要とせずに使えている奇跡のクーラントです。

 それが日本グリース サンカット SA-100HP です。(※現在同社ウェブサイトには SA-100P しか載っていませんが、それの泡対策強化版みたいです)

 ではその消泡性能を実際に見てみましょう。

 比較対象は最近うちの近所で何故かバカ売れしているらしいカストロールのアルマレッジFA です。自分はこのクーラントの良さがさっぱり分かりません。アルミの変色も起きるし、何よりその泡のしつこさったら史上最強です。こんなに泡が消えないクーラントは見たことがありません。

 多分これ消えないシャボン玉よろしく砂糖やはちみつか何かが入ってるに違いありません。大体どう見てもビックルにしか見えませんから、こんな風に飲料ボトルに入れておくと間違って飲んでしまう人が出ない筈が無いので、そういう事故を想定して美味しく飲めるように作られているのかも知れません。

 さて SA-100HP の方はどうでしょう。これ比較対象が極端過ぎてよく分からないかも知れませんが、そもそも泡起ちが物凄く少ないのです。泡に悩まされ続けて気づいたのは、泡で問題になる機械に消泡性能の高いクーラントを入れるのは正解ではないという事です。必要なのは消泡性の高さではなく起泡性の少なさ。これが重要です。

 こんな風にボトルに試験液を作って振ってみると、大体どのクーラントも新液の時は泡がさーっと引いていきます。消泡剤が効いているので。

 でも毎日事ある毎にばしゃばしゃやっていると案外数日で泡消えが遅くなっていきます。消泡剤の効果が薄れてくる為かと思います。

 一方最初から泡立たないクーラントは結構いつまでも同じように泡が起ちません。因みにこの動画は本日撮影した物ですが、中身のクーラントは昨年12月に希釈した物です。作ってから3ヶ月くらい経っていますがその性能は全然変わりありません。アルマレッジFAのしつこさも!(密閉容器でコンタミも無いので普通の使用環境よりは長持ちし易い条件ですが)

 実戦投入からまる2ヶ月といった所ですが、エマルジョンの割にはベタつきも少なくて、極圧剤入りなので切削性も悪くなくて結構使い勝手は良いようで担当者からは概ね好評です。ただ個人的にちょっとだけ気になる点としては、この2つのボトルを見比べてもらうと分かるかと思いますが、SA-100HP の容器の方がちょっと汚いですよね?というかアルマレッジFAの方がやたら綺麗なのかも知れませんが。

 実際、機内の窓の汚れとかが他のソリュブルタイプに比べるとやや気になる気がします。

 他にもこのような謎飲料が10本以上あるのですが、ボトルの綺麗さではアルマレッジFAはピカイチです。もしかしたらそういう所が受けているのかも知れませんね。

 という訳で泡で困ってらっしゃる方はちょっとサンプル取り寄せてみると面白いかも知れませんよと言うお話でした。


posted by antec at 22:52 | Comment(0) | 日記・雑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月26日

DLC転造タップ その3

 年初に手配したDLCコーテッド転造タップのテスト品2つのうち、1つの方のコーティングが剥がれ始めました。もう1つの方はまだ良さげ。

 加工した穴数はどちらも1000穴くらいでしょうか。

 この2つの違いが何なのかを可能であれば調べて行きたい所ですが、何せコーティングを依頼して上がってくるまでに2〜3週間掛かるので、様子見ながら注文していると物凄く時間が掛かりそう。

 例えダメだったとしても標準品と比べて悪化している訳ではないので、タップ1本1000円くらいの出費なら勉強代だと思ってある程度の数手配してしまった方が良さげ。

 自分の小遣いだとそんな買い方出来ないけど。

タグ:ねじ 工具

posted by antec at 19:03 | Comment(0) | 工具 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月10日

微妙なサイズ違い

 多パレの5軸にワークが満載で休日なのに機械の方は頑張って稼働中。自分は子供とひつじのショーン見ながら、たまに飛んでくる定期メールで順調に進んでいる事を確認。

 40枚あるパレットに今日は8種類のワークがセットしてありますが、中には微妙にサイズの違う類似部品とかもあって、取り付ける材料を間違えるとまずい物もあります。

 そういう時の対処方法としては、一層のこと全部同じ材料サイズに揃えてしまうというのもありかと思います。複合旋盤の方では段取り替えを削減する為にちょっとしたサイズ違いは大きい方に合わせてしまったりしています。

 うちの場合、多パレの5軸機は基本的に材料の自動計測をしてから加工に入るようにしているので、その段階で材料サイズの間違いはエラーとして処理出来ますが、エラーにして払い出すのだと加工が進まないのでもったいないですよね。まぁでもまずは安全第一。

 で、どうせなら材料のサイズに合わせて加工プログラムを選択するようにすれば、材料の手配数を間違わなければ必要な方が必要な数だけ作れて、加工プログラムの登録も1つで済むので便利かも、と思って実践してみました。まぜこぜで材料付けても正しい方を加工してくれるのでちょっと楽しい。

 そもそもMAMのパレット管理画面はちょっと操作性が悪くて、加工プログラムの登録変更は若干面倒なんですよね。

 微妙なサイズ違いって人間には分かりづらいですが、数値で判定する機械に任せると間違いが防げるので、こういうやり方もありかも〜と思った次第。

 他には材料もプログラムも1本にしておいて、マクロ変数で作る数を管理するとかも考えられますね。一応機械の純正機能としてMコードカウンタもありますし。


posted by antec at 09:58 | Comment(0) | 検査・測定 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月08日

DLC転造タップ その2

 先週特注のタップ DLC コーティング品が届いたんけど、ちょうど納期に追われててテストどころじゃ無かったのでようやく今日デビュー。なかなか良い具合だ。

 そことは別に OSG さんにもコーティングのご相談をしてみたけど、上手く行ったり行かなかったりで時の運だよ的なお話。まぁそれでも良いから何種類か注文してみた。

 舶来品の DLC コーテッドタップについては Emuge と Widia のを実践投入中ですが今のところは良好。まだそんなに数行ってないけど。Sandvik は見積もり取ったら結構高かったので今回はパス。

 Widia のカタログ見てても下穴径の表が見つからなかったけど、基本的に OSG の NRT と同じで良いっぽい。

 一方 Emuge はちょっと違って、OSG の表よりやや大きめの下穴にしておかないと、タップ後の内径が小さくなってしまうようだ。Emuge のカタログに推奨下穴径が載ってて大きいなぁと思ってたけど、確かにその通りだった。

Emuge_Thread-hole-preparatory-diameter-for-cold-forming-taps.png
Emuge 転造タップ下穴径

150J-2 Cold forming .pdf P.321

 でもお陰でM3でφ2.8とか、M4でφ3.7などの0.1飛びサイズに合う物があったりして、使えるドリルが増えて良いかも。日立の SD が使えるし。

 個人的には Emuge はありかも。

タグ:工具 ねじ

posted by antec at 20:31 | Comment(0) | 工具 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月01日

S500X1

 M140に続いて再びBrotherの機械が入りました。今度はS500X1

 今までタッピングセンターでは工具長測定にBIGのベースマスターを使っていましたが、M140では工具折損検出装置を利用して測るようにしました。小型の5軸機はワークを取り外さないとテーブルにベースマスターを置くような空いたスペースが無いので。

 これが中々好評なのでS500X1にもオプションを付けておいたのですが、ちょっとこちらの方はそのままでは工具折損検出の役割にしか使え無さそうな状態。

 具体的に言うとセンサーを取り付けているステーが板金で華奢なのと精度が出ていないので、測定子の水平が出ていないのです。それもわずかφ3の範囲でコンマ台の傾き。そりゃ〜ないでしょう。

 もちろんこんな状態でも工具折損検出くらいには使えると思います。オプションの名目も『工具折損検出装置』ですから、クレーム付けた所で相手してくれないでしょう。

 という訳でそのままではこちらの目的としている工具長測定装置として使えませんが、かと言って折損検知だけで我慢する事も出来ないので、何とかして目的が果たせるように改善を図る事にしました。

 まず板金をテーブルのT溝にM10のキャップ1本で止めていますが、板金が薄すぎて曲がってしまっています。そのせいでセンサー付近をちょっと揺するとふにゃふにゃ。

 これをどうにかする為に、M10の狭い範囲で締め付けるのが問題と見て、ブロックを噛まして出来るだけ広い面で押さえつけるようにしました。これだけでもかなり剛性はUPします。

S500X1_Tool_Breakage_Detection_Sensor.jpg
工具折損検出装置

 続いて測定子の水平ですが、板金の精度が悪すぎてシムを噛まして何とか出来る様な気がしなかったので、仕方がなくプライヤーで曲げ曲げしながら根気よく水平が出るまで調整しました。柔な作りだと却ってこういう操作は楽ですね。いつまで精度維持出来るか分かりませんが。

 やれるだけ調整してみて、それでもダメだったらステーを削り出しで作り直そうかと思っていましたが、まぁ何とか使えそうな状態にはなったので、暫くこれで運用してもらってそれでもやっぱりダメだなぁとなったら改めて考える事にしました。


 因みに本来このセンサーはテーブルの左奥に設置されていますが、バイスを2連にしているとバイスの固定側口金のすぐ左隣にセンサーが来るので、フェースミルでセンサーを削ってしまわないか心配になります。

 幸いうちでは小物が主体なので、テーブルの前の方に移設した方が普段の加工の邪魔にならなさそうだったので設置場所も移してみました。こういう融通が効く所はDIYの利点かも。

タグ:工作機械

posted by antec at 20:54 | Comment(0) | 工作機械 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする