2016年02月20日

LAN対応

 うちにあるFANUC系のマシニングは全てデータサーバを持っているのでプログラムの出し入れはLANケーブル繋いでFTP。複合旋盤の方は当時のFANUCのT系にはそのような仕組みが無かったのでメモリカード。

 やっぱりLANに繋がってると何かと便利なので、例のブラザーもLANに繋いだ。超快適。BrotherCommV3なる専用の通信ソフトもあるようですが、ファイルの出し入れだけならFileZillaの方が遥かに便利だと思う。

 味をしめたのでついでにマザックの方もLANにつなぐ事にしてみた。

 マザックと一言で言っても制御装置によって異なるようで、SMARTの方にはFTPサーバとしての機能が無い模様。従ってPC側にFTPサーバを立てて、操作は機械側で行う必要があるっぽい。(´・ω・`)

 因みにやろうと思えばFANUCでもそういう使い方はできるけどあまり意味は無いと思う。

 一方MATRIXの方はNCの画面にネットワークの設定が見当たらない...と思ったらWindowsの方で設定するみたい。というかケーブル挿せばDHCPで勝手にアドレス取得する。

 ファイルの出し入れについては共有フォルダに設定すれば良いみたい。ふむふむ。

 ...Everyoneをフルコントロールっと...(←危険)

 いざPC側からアクセスしようとしたらアカウントを尋ねられる。ユーザー名はAdministratorな事がスタートメニューから分かるけど、パスワードは何なんでしょう?

 適当に入れてみたけどよく分からなかったので、ファイル転送用にダミーのユーザーアカウントをMATRIXの方に設定してやって、そのアカウントでログインしたら入れた。まんまWindowsだね。

 今時WindowsXPの機械をネットワークに繋ぐのはセキュリティー的にやや不安...


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2016年02月12日

RFO機能

 私の担当の機械ではないですが、ブラザーの5軸機をいじくっています。普通ブラザーのタッピングセンターは対話で使う事が多いと思いますが、この機械はGコードでしか動きません。5軸機の対話を開発するのはなかなか大変なんだそうです。そういう面ではMazakは良くやっていますよね。

 Gコードベースと言ってもブラザー独自の制御装置なので、慣れ親しんだFANUCとは色々と勝手が違って戸惑います。キーの配置が違う所とかも地味に効きますね(汁)。

 素敵だなと思ったのはノンストップATCのG100ですね。これはなかなかよく出来ています。あとマクロの処理も結構速い気がします。暇が出来たら前に測った奴と比較してみたい所。

 逆に残念なのはストローク配分が致命的にクソ。10年くらい前の5軸加工機ブームの頃ならまだ分かりますが、この時代に出す機械とはとても思えません。あとMDIが1行だけなのも地味に使い辛いですね。マクロ呼べませんし。

 異なる点は多々ありますが基本的には良く似ているのでセットアップする立場としては助かりました。マクロも大体同じで動きますし。THENが使えないのはちょっと残念ですが。そういやMazatrolでも使えませんでしたね。特許か何かの絡みなんでしょうか?

 ところで5軸加工機なので当然3+2軸の割り出し加工に必要な機能もあります(オプションです)が、これがなかなかの曲者です。取説にはこんな風に書いてあります。

ROF-Manual.png
3.7.7 ロータリフィクスチャオフセット機能(G54.2)

 次のページに使い方の説明があります。

3.7.2.2 指令形式

ロータリフィクスチャオフセット指令

指令形式  G54.2 Pn

n: 基準ロータリフィクスチャオフセット番号(1〜8)

ロータリフィクスチャオフセットキャンセル指令

指令形式  G54.2 P0

〜〜〜

注意書きぐちゃぐちゃ

〜〜〜

プログラム例(NC言語)

N1 G90 G54 G00 X0 Y0 Z200. A0. C0.
N2 G54.2 P1
N3 G00 A-45.
N4 G01 X2. F1000
N5 G00 A-60. C270.
N6 G54.2 P0

『CNC-C00 プログラミング説明書(NC)』 より

 簡潔で素晴らしい。いつもダラダラと冗長に書いてしまうので見習いたいです。

 さてこの簡潔な説明で使い方分かりましたでしょうか?僕は何言ってるかよく理解出来ませんでした。

 それで本日その使い方を教わりました。手順としてはこんな感じです。

  1. まずワーク座標系原点(G54〜59、G54.1 Pn)には回転軸の中心座標を入れるのだそうです。ワークの原点ではなくて。
  2. 次に、基準ロータリフィクスチャオフセットの設定画面(下図)で、先程登録した回転軸中心からプログラミング原点(ワーク原点)までの相対距離(XYZ)を登録します。こちらが実質的なワーク原点座標に。登録は8個まで出来ます。なお基準角度の欄はMコード指令によって位置決めする方式のインデックスの場合に使用するもので、本機の様に制御装置から角度指令出来る機械では使用しません。
  3. 同じくそこに計算対象軸を設定する欄があるので、対象とする回転軸を登録します。この機械はA軸とC軸を搭載していますから普通ならA,Cにしますが、プログラミングスタイルによってはA軸のみにした方が便利な場合があるので使い分けます。というか後述する理由によりA軸のみとして使うしか無い様な気もします。計算対象となっていない回転軸は回しても原点の移動は計算されません。
  4. ROF-Setting.jpg
    基準ロータリフィクスチャオフセット設定画面
  5. 準備が整いましたら取説のプログラム例に有るように、加工プログラムの中でまず基準ワーク座標系(G54など)を指令した後に、G54.2 Pnで登録した基準ロータリフィクスチャオフセットを有効にします。
  6. あとはA軸C軸の角度を指令すると、回転軸中心からの距離と角度から自動的にワーク原点を移動して位置決めしてくれるという感じです。

 分かりましたか?ちょっと分かりづらいですね。

 やっていることはFANUCのG68.2などとそんなに大きく違いませんが、普段ワーク原点を登録する所に回転軸の中心座標を入れ、ワーク原点はロータリフィクスチャオフセット画面で、回転軸中心からの相対距離を入れるという所が実にバカらしくてやってられません。どうして態々逆にしてしまったのでしょうか。

 ワーク原点は素直にワーク座標系に登録し、回転軸中心の座標をロータリフィクスチャオフセットの専用画面に入れる(どちらも機械原点からの絶対座標で)という事は出来なかったのでしょうか?もしかしたらこういう所もどこかのNCメーカーの特許に引っかかったりして、どうしてもそれを避けねば成らない事情が有ったのかも知れませんが、とても使いづらいです。

 まぁ旋削の出来る5軸加工機なので、ワーク原点は常にC軸中心だよという場合でしたらZ軸の入れ方の違いだけなので然程気にならないかも知れません。


 さてここで問題です。5軸加工機なので回転軸は2軸有りますよね?A軸とC軸。それぞれの中心は完全に一致しているのでしょうか?違いますよね。どこの機械メーカーでも出来るだけ一致するように組み立ててはいますが、数μmの誤差はどうしても出てしまいます。それはブラザーも然り。

 FANUC 31iでしたらパラメータ N19703〜19705にそのオフセット量を登録する事で、2つの回転軸の偏差も加味して座標変換してくれますが、通常のワーク座標系にはそういう風に入力する欄が無いので、結果A軸中心かC軸中心のどちらか片方の値を登録する事しか出来ません。つまりA軸←→C軸間の偏差はこのロータリフィクスチャオフセット機能では補正出来ないのです。

 一応ワーク原点をC軸中心に置き、ロータリフィクスチャオフセットの計算対象軸をA軸のみにしておけばA軸←→C軸間の偏差の影響は受けなくなると思いますが、そんな風に使い方を縛らないで欲しいものです。

 5軸加工機ではなくチルトテーブル型の複合加工機だからそれで良いんだという言い分があるとしても、この機能自体はこの機械専用の物ではないですよね?

 先程書いたように、ワーク座標系にはワーク原点を、ロータリフィクスチャオフセット画面には回転軸中心を入れるやり方なら、全ての回転軸の座標を入れられるようにすれば良いのでそういう問題は発生しません。ワーク座標系も従来通りで良いです。この方がよっぽど素直だと思うのですが...

 無理矢理利点を探すと、インデックスユニットが複数ある時にそれぞれのユニットの中心座標を個別のワーク座標系に登録する事で対応出来るので、単一ユニットの回転軸中心しか登録出来ない仕様よりは優れています。勿論この機械にはそんなユニットは搭載されていませんが。

 他にG68.2と異なる点としては、座標系の方向が機械座標系に固定されている所。そのため機械の軸構成に合わせたプログラミングをする必要があります。まぁこれは軸構成の異なる機械にプログラムを移す事が無ければ大した問題では無いと思いますが。どうせ5軸のポストは機械毎専用に作りますし。


 といった感じですが世間様はこの仕様で満足しているのでしょうか?どちらかと言うと量産部品向けの機械なので多少の使い辛さは気にしないのでしょうか。段取りはともかく精度管理だって面倒だと思うんですがねぇ。

 僕はこの仕様はちょっと我慢ならないので、10年程前の31iの筈なのに何故か傾斜面加工指令(G68.2)が無かったロボドリルの為に作ったマクロを移植しました。担当者もこっちの方が分かりやすいと言っておりますし、精度物やるときにも実は普通のG68.2よりも結構便利な点があります。

 あとはタッチセンサーによる自動計測がかなりゴミ仕様なので、そちらのマクロも移植してやれば大体僕仕様に出来上がりそうです。

 メーカー純正の計測サイクルと自作マクロのどちらを使うかは担当者の好みに任せますが、こちらも採用して貰えるように頑張って使い易い物に仕上げたいと思います。


posted by antec at 23:45 | Comment(12) | TrackBack(0) | 工作機械 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする